営業所長は令3条の使用人

主たる営業所に常駐していなければならないのは経営業務管理責任者ですが、別に営業所を設ける場合、そこには他の方が常駐しなければなりません。

ここでいう営業所は、常時、請負契約を締結する機能を有している事務所で請負契約の見積もり、入札等の受注に必要不可欠なことをすることができる役割をもつ方を「令3条の使用人」と呼んでいます。

代表者からその営業所における工事請負契約の重要な部分を委任されているため建設業法令において、令3条の使用人は取締役と同等の立場になります。経営業務管理責任者としての経験年数にもカウントされます。

ただし令3条の使用人になるための資格は特に必要ありません。営業所の長として、社内的に認められるかどうかだけになります。

また営業所を建設業法令における営業所として登録するためには、令3条の使用人のほかに許可の業種に合った資格を持つ専任技術者をおかなければなりません。ただし主たる営業所で持つ資格の一部だけでも構いません。

例えば、主たる営業所に建築施工管理技士と土木施工管理技士の両方が在籍して建築と土木両方の建設業許可を持っている場合に、別の営業所には土木施工管理技士の資格だけをもつ専任技術者をおく場合には、その営業所においては、土木の建設業許可のみを取ることができるわけです。

主たる営業所と別の営業所が別々の都道府県にまたがった場合には、知事の許可から国土交通大臣の許可に切り替える必要が出てきます。

大臣許可になる場合に注意が必要なのは専任技術者を実務経験で証明しようとする場合についてです。それ以外の重要項目は知事許可の場合と特別な違いはありません。国家資格を持った社員さんが在籍していれば選択肢が広がります。
実務経験を具体的に認める方法は都道府県ごとにルールが違いますので要注意です。

 

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この記事を書いた人

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塩﨑 宏晃

2003年行政書士登録。
建設業許可・経営審査業務の実務経験19年。
行政書士業務を通じて現場で働く方の縁の下の力持ちとなることがモットーです。
近年は建設キャリアアップシステム、特定技能ビザにも取り組んでいます。
お客様は一人親方、サブコン、地方ゼネコン、上場メーカーなど様々。
毎年200社以上のお客様と直接お会いし、ご相談を承っています。
2023年から申請のオンライン化が本格スタートしますので、
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